婦人科手術後の持続硬膜外注入

【目的】婦人科側寺続硬膜外注入での, モルヒネ(M群), ブプレノルフィン(Bp群), ブトルファノール(Bt群)の鎮痛効果と嘔気嘔吐の違いを検討した. 【方法】ASA1~2の婦人科手術例93例を対象とした. M群(24例), Bp群(43例), Bt群(26例). 手術中は2%カルボカインを用い, 各々2mg, 0.2mg, 1mgを単回投与した. 手術後は各々8mg, 0.8mg, 4mgに1%カルボカイン40~60mlとドロペリドール5mgを加え48時間持続硬膜外投与した. レトロズペクテヴに痛み, 追加鎮痛薬, 嘔気嘔吐について術後3日目まで調べた. 【結果】手術当日, 痛みがあったの...

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Published in日本ペインクリニック学会誌 Vol. 6; no. 3; p. 174
Main Authors 横尾倫子, 篠崎克洋, 加登 譲
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本ペインクリニック学会 1999
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Summary:【目的】婦人科側寺続硬膜外注入での, モルヒネ(M群), ブプレノルフィン(Bp群), ブトルファノール(Bt群)の鎮痛効果と嘔気嘔吐の違いを検討した. 【方法】ASA1~2の婦人科手術例93例を対象とした. M群(24例), Bp群(43例), Bt群(26例). 手術中は2%カルボカインを用い, 各々2mg, 0.2mg, 1mgを単回投与した. 手術後は各々8mg, 0.8mg, 4mgに1%カルボカイン40~60mlとドロペリドール5mgを加え48時間持続硬膜外投与した. レトロズペクテヴに痛み, 追加鎮痛薬, 嘔気嘔吐について術後3日目まで調べた. 【結果】手術当日, 痛みがあったのはBt群62.5%, M群26.9%, Bp群27.9%だった. また追加鎮痛薬は, 手術当日Bt群58.3%, M群11.5%, Bp群25.6%, 2日目Bt群75%, M群23.4%, Bp群9.3%が必要とした. 嘔気嘔吐は1日目Bp群55.8%, M群26.9%, Bt群33.3%, 2日目Bp群39.5%, M群7.7%, Bt群0%であった. 上記事項は3群間で有意差(p<0.05)があった. 【まとめ】ブトルファノール4mgの48時間硬膜外投与では鎮痛不十分である. 嘔気嘔吐はモルヒネやブトルファノールよりもブプレノルフィンで起きやすい.
ISSN:1340-4903