4. 内科的治療 : カテーテルインターベンション

「1960年代から日本Pediatric Interventional Cardiology研究会(JPIC)の誕生まで」 先天性心疾患に対するカテーテル治療の歴史は, 1966年, Rashkindらによる大血管転位に対する心房中隔裂開術(Balloon Atrial Septostomy; BAS)に始まる. 姑息的治療ではあるが, 他に治療方法がなかった大血管転位の患者にとっては大きな福音であり, その後の心房スイッチ手術や大血管スイッチ手術などの手術法開発につながった. 管腔臓器である心臓血管系の欠損孔をカテーテルで閉じるとのアイデアが生まれたのは古く, 1974年にはPorstman...

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Published in心臓 Vol. 50; no. 7; pp. 708 - 712
Main Author 富田英
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本心臓財団・日本循環器学会 15.07.2018
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Summary:「1960年代から日本Pediatric Interventional Cardiology研究会(JPIC)の誕生まで」 先天性心疾患に対するカテーテル治療の歴史は, 1966年, Rashkindらによる大血管転位に対する心房中隔裂開術(Balloon Atrial Septostomy; BAS)に始まる. 姑息的治療ではあるが, 他に治療方法がなかった大血管転位の患者にとっては大きな福音であり, その後の心房スイッチ手術や大血管スイッチ手術などの手術法開発につながった. 管腔臓器である心臓血管系の欠損孔をカテーテルで閉じるとのアイデアが生まれたのは古く, 1974年にはPorstmannにより動脈管開存, 1976年にはKing, Millsらにより心房中隔欠損のカテーテルによる閉鎖が報告されている. 日本では1977年, 熊手らがPorstmann法による動脈管開存閉鎖を報告し, 井上らは自作のバルーンによる心房中隔裂開術を報告した.
ISSN:0586-4488