HEART's Selection 高血圧新ガイドラインを読み解く

• Published in: 心臓 Vol. 47; no. 4; p. 403
• Main Author: 檜垣實男
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 日本心臓財団・日本循環器学会 15.04.2015
• ISSN: 0586-4488

高血圧治療ガイドライン2014(JSH2014)が発表されて1年になる. この間, 前回までの高血圧治療ガイドラインに増して, JSH2014が広く実地医家をはじめとする数多くの医師および医療関係者に受け入れられていることは, 真に喜ばしいことである. 日本高血圧学会は, これまで2000年, 2004年, 2009年と, その時点での最良の方法によってガイドラインを作成してきたが, JSH2014はこれまでのエビデンスを基に高血圧専門家が実地臨床に即した形での同意を形成するevidence-based-consensusの手法でまとめられている. 執筆委員40名に加え, 査読委員, リエゾン委員, 内部評価委員, 外部評価委員, 顧問まで計151名が積極的に参加し, パブリックコメントも経た, まさに高血圧学会と関連諸学会・諸団体・一般医師までが総力を結集して成し遂げた一大事業と言っても良い. 世界に誇ることのできるガイドラインである. 改めて編集委員長の島本和明先生に敬意を表したい. JSH2014は完成度の高いガイドラインであり, これを読む方は随分と納得されるのではないかと想像する. まさに読めば読むほどに高血圧治療に理解が深まって, 頭が整理されたような気になってくるだろう. そこで今回, 「高血圧新ガイドラインを読み解く」と題して, 4名の高血圧専門家にJSH2014が伝えたいことをオレ流に注釈して頂くことを企画した. 当代のトップランナーの考え方に触れることによって, JSH2014に対する理解がさらに深まることを期待している.