O-405 自己免疫性心筋炎に対するErythromycinの効果

目的:ラット自己免疫性心筋炎モデルを用いて, マクロライド系の抗生物質であるErythromycin(EM)の効果を検討した. 方法:ルイスラットにブタ心筋ミオシンを投与し自己免疫性心筋炎を作製した. EMの腹腔内投与(3.3mg/kg/day)は, 心筋炎作製と同時の5週齢を迎えた時点で開始し, 週5回, 3週間行った. 結果:コントロール群と比べ, EM投与群で心筋炎の程度やスーパーオキシドの産生が抑制された. マクロファージやT細胞などの炎症細胞の発現は, コントロール群と比べEM投与群で発現が減少していた. 結論:EMは, 炎症細胞の発現を抑制することで, 自己免疫性心筋炎を抑制した....

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Published in心臓 Vol. 42; no. 10; pp. 1370 - 1371
Main Authors 島田佳奈, 平野絵美, 小宮山多恵果, 藤田正俊, 岸本千晴
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本心臓財団 2010
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Summary:目的:ラット自己免疫性心筋炎モデルを用いて, マクロライド系の抗生物質であるErythromycin(EM)の効果を検討した. 方法:ルイスラットにブタ心筋ミオシンを投与し自己免疫性心筋炎を作製した. EMの腹腔内投与(3.3mg/kg/day)は, 心筋炎作製と同時の5週齢を迎えた時点で開始し, 週5回, 3週間行った. 結果:コントロール群と比べ, EM投与群で心筋炎の程度やスーパーオキシドの産生が抑制された. マクロファージやT細胞などの炎症細胞の発現は, コントロール群と比べEM投与群で発現が減少していた. 結論:EMは, 炎症細胞の発現を抑制することで, 自己免疫性心筋炎を抑制した.
ISSN:0586-4488