イチゴ果実硬度の非破壊測定に関する基礎的研究(2) : 果実表面吸光度スペクトルを用いた果実硬度推定モデルの開発

イチゴ表面の紫外-可視-近赤外域の吸光度の2次微分スペクトルからイチゴ果実硬度を推定する重回帰モデルを作成した。先ず、統計的手法で波長を選択し、波長320、512、712、1872nmを得た。また、ペクチンの吸光度スペクトルには紫外域290〜330nm付近に特徴的な吸収ピークが存在した。次に、これらの波長の近傍で果実硬度との相関が高く、化学的帰属を考慮した波長292、520、684、1872nmを選択してモデルを作成し、R=0.906、SEC=0.477N、SEP=0.486N、Bias=-0.0006Nであった。この果実硬度推定モデルは、果実の着色状態のほか、デンプンやペクチンなど細胞壁構成...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inNōgyō Kikai Gakkaishi Vol. 71; no. 6; pp. 90 - 97
Main Authors 柏嵜, 勝, 永末, 健, 五月女, 英平, 中島, 教博, 大森, 定夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 01.11.2009
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:イチゴ表面の紫外-可視-近赤外域の吸光度の2次微分スペクトルからイチゴ果実硬度を推定する重回帰モデルを作成した。先ず、統計的手法で波長を選択し、波長320、512、712、1872nmを得た。また、ペクチンの吸光度スペクトルには紫外域290〜330nm付近に特徴的な吸収ピークが存在した。次に、これらの波長の近傍で果実硬度との相関が高く、化学的帰属を考慮した波長292、520、684、1872nmを選択してモデルを作成し、R=0.906、SEC=0.477N、SEP=0.486N、Bias=-0.0006Nであった。この果実硬度推定モデルは、果実の着色状態のほか、デンプンやペクチンなど細胞壁構成物質に関連する波長に基づいたものである。
Bibliography:782115
ZZ00015065
ISSN:0285-2543