5目にわたる哺乳動物の味蕾のレクチン結合性の比較組織化学

味蕾には特異的な蛋白質が発現し、味覚の受容を担っている。これらの蛋白質は糖で修飾されているが、糖鎖の分布については詳細には解明されていない。そこで本研究は、5目にわたる5種類の哺乳動物、すなわちウシ(偶蹄目)、ウマ(奇蹄目)、サル(霊長目)、イヌ(食肉目)およびマウス(げっ歯目)を用い、これらの動物の3種類の舌乳頭、すなわち有郭乳頭、葉状乳頭、および茸状乳頭における糖鎖の局在を24種類のビオチン化レクチンを用いて、レクチン組織化学的に検索した。その結果、糖鎖の局在には、動物間、および乳頭間に広いバリエーションがあり、一定の法則性は見られないことを明らかとした。...

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Published inJournal of veterinary medical science Vol. 70; no. 1; pp. 65 - 70
Main Authors 谷口, 和美, 小井田, 歩, 武藤, 顕一郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 01.01.2008
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ISSN0916-7250

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Summary:味蕾には特異的な蛋白質が発現し、味覚の受容を担っている。これらの蛋白質は糖で修飾されているが、糖鎖の分布については詳細には解明されていない。そこで本研究は、5目にわたる5種類の哺乳動物、すなわちウシ(偶蹄目)、ウマ(奇蹄目)、サル(霊長目)、イヌ(食肉目)およびマウス(げっ歯目)を用い、これらの動物の3種類の舌乳頭、すなわち有郭乳頭、葉状乳頭、および茸状乳頭における糖鎖の局在を24種類のビオチン化レクチンを用いて、レクチン組織化学的に検索した。その結果、糖鎖の局在には、動物間、および乳頭間に広いバリエーションがあり、一定の法則性は見られないことを明らかとした。
Bibliography:760113
ZZ00004754
ISSN:0916-7250