片側子宮角を欠損したホルスタイン種経産牛の子宮および卵巣血流

右子宮角が欠損した6歳(2産)のホルスタイン種牛の、卵巣動態、子宮および卵巣血流を調べた。右卵巣に黄体が存在する発情周期では、黄体の退行とそれに伴う排卵はみられなかった。左卵巣に黄体が存在する周期では黄体の退行とそれに伴う排卵の遅延がみとめられた。左右どちらの卵巣に黄体が存在する発情周期でも、右子宮動脈の血流速度は左子宮動脈に比べ遅くなった。左右の卵巣動脈の血流速度は右子宮角欠損の影響を受けず、黄体の存在により変化した。これらの結果から右子宮動脈は血流が弱いことが分かり、片側子宮角の欠損は発情周期、とくに黄体の退行に影響を与えることが示された。...

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Published inJournal of veterinary medical science Vol. 69; no. 4; pp. 429 - 432
Main Authors 安藤, 貴朗, 上村, 俊一, 浜名, 克己, 大塚, 浩通, 渡辺, 大作
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 01.04.2007
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ISSN0916-7250

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Summary:右子宮角が欠損した6歳(2産)のホルスタイン種牛の、卵巣動態、子宮および卵巣血流を調べた。右卵巣に黄体が存在する発情周期では、黄体の退行とそれに伴う排卵はみられなかった。左卵巣に黄体が存在する周期では黄体の退行とそれに伴う排卵の遅延がみとめられた。左右どちらの卵巣に黄体が存在する発情周期でも、右子宮動脈の血流速度は左子宮動脈に比べ遅くなった。左右の卵巣動脈の血流速度は右子宮角欠損の影響を受けず、黄体の存在により変化した。これらの結果から右子宮動脈は血流が弱いことが分かり、片側子宮角の欠損は発情周期、とくに黄体の退行に影響を与えることが示された。
Bibliography:742593
ZZ00004754
ISSN:0916-7250