バーチカルスロット型魚道における水理調査について : 中野川田山堰頭首工の魚道を事例にして
本研究は青森県中野川に設置されている田山堰頭首工のバーチカルスロット型魚道の詳細な現地水理調査を行い、プール内の流速分布とその変動特性を検討した。本調査から、1.魚道水路中のスロット部流量係数は0.63で、魚類等が通過するスロット内の流速は局所的に変動し、接近流速のため平均理論流速値に比較して速いこと、2.主流はプール長の約80%の位置でスロット部下流断面流速の45%まで低減するがその後85%まで加速し、スロット両隔壁の直下流部と左岸下流隔壁の隅角部では、流速変動値δxyが10?20cm/sの静穏領域が形成されること、3.プール中央部から下流隔壁の区域で水位が高く、両隔壁背面の循環流域の水面変...
Saved in:
Published in | 農業土木学会論文集 no. 228; pp. 49 - 56 |
---|---|
Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
01.12.2003
|
Online Access | Get full text |
Cover
Loading…
Summary: | 本研究は青森県中野川に設置されている田山堰頭首工のバーチカルスロット型魚道の詳細な現地水理調査を行い、プール内の流速分布とその変動特性を検討した。本調査から、1.魚道水路中のスロット部流量係数は0.63で、魚類等が通過するスロット内の流速は局所的に変動し、接近流速のため平均理論流速値に比較して速いこと、2.主流はプール長の約80%の位置でスロット部下流断面流速の45%まで低減するがその後85%まで加速し、スロット両隔壁の直下流部と左岸下流隔壁の隅角部では、流速変動値δxyが10?20cm/sの静穏領域が形成されること、3.プール中央部から下流隔壁の区域で水位が高く、両隔壁背面の循環流域の水面変動は主流沿いに比べ小さいことなどが明らかにされた。 |
---|---|
Bibliography: | ZZ00015250 683080 |
ISSN: | 0387-2335 |