13.リハビリテーション病院における転倒・転落に関連する内的要因および入院時スクリーニング項目について-2000年度から2002年12月まで2年9ヵ月間の検討
【目的】リハビリテーション病院における最近2年9ヵ月間の転倒転落者の入院時の身体所見の内容(内的要因)と転倒転落と転倒頻度との関連について検討すること. 【対象と方法】2000年4月から2002年12月までの期間に入院中の転倒転落事故報告243人である. 転倒, 転落した患者を転倒転落1回の者と転倒転落2回以上の者の2群に分け, 入院時点の以下の内的要因について比較した. 内的要因として性, 年齢, 視野障害, 聴力障害, 知覚障害, 麻痺, 失行, 失認, 痴呆, 精神安定剤等の薬剤の使用(頓用も含む)の各項目の有無, および一日の排尿回数, 表出, 理解, 移動, 移乗を挙げた. 【結果と...
Saved in:
Published in | リハビリテーション医学 Vol. 41; no. 1; pp. 66 - 67 |
---|---|
Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本リハビリテーション医学会
18.01.2004
社団法人日本リハビリテーション医学会 The Japanese Association of Rehabilitation Medicine |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0034-351X |
Cover
Summary: | 【目的】リハビリテーション病院における最近2年9ヵ月間の転倒転落者の入院時の身体所見の内容(内的要因)と転倒転落と転倒頻度との関連について検討すること. 【対象と方法】2000年4月から2002年12月までの期間に入院中の転倒転落事故報告243人である. 転倒, 転落した患者を転倒転落1回の者と転倒転落2回以上の者の2群に分け, 入院時点の以下の内的要因について比較した. 内的要因として性, 年齢, 視野障害, 聴力障害, 知覚障害, 麻痺, 失行, 失認, 痴呆, 精神安定剤等の薬剤の使用(頓用も含む)の各項目の有無, および一日の排尿回数, 表出, 理解, 移動, 移乗を挙げた. 【結果とまとめ】単変量解析では知覚障害, 失認, 移乗, 移動が有意に転倒回数と関連していた. 表出および痴呆についても転倒回数と関連する傾向を認めた. また性, 年齢を調整し多変量解析をこれらの6項目について行った結果では, 知覚のみが有意であるが失認, 痴呆については有意に近い結果となった. その他の項目についてはそれぞれ内容や重症度を検討し, スクリーニング項目に加えるか否か検討する必要があると思われる. |
---|---|
ISSN: | 0034-351X |