1. ヒト甘味受容体T1R2遺伝子のプロモーター領域の解析

T1R2およびT1R3は味蕾においてヘテロ受容体(T1R2/T1R3)として, 甘味およびグルコースの受容に関与している. T1R2およびT1R3は味蕾以外の, 小腸, 大腸および肝臓の胆管上皮においても発現しており, 生体内において一種の化学受容体として機能していると推測されている. これまでに我々はヒトT1R3の転写の活性化に転写因子C/EBPβが関与していることを報告した. しかしながらT1R2の転写調節機構に関しては殆ど明らかになっていない. そこで本研究ではヒト胆管由来細胞株HuCCT1をT1R2発現細胞のモデルとしてT1R2のプロモーター領域の解析を行った. ルシフェラーゼアッセイ...

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Published in九州歯科学会雑誌 Vol. 62; no. 5; p. 156
Main Authors 豊野孝, 瀬田祐司, 片岡真司, 豊島邦昭
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 九州歯科学会 25.01.2009
Kyushu Dental Society
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ISSN0368-6833

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Summary:T1R2およびT1R3は味蕾においてヘテロ受容体(T1R2/T1R3)として, 甘味およびグルコースの受容に関与している. T1R2およびT1R3は味蕾以外の, 小腸, 大腸および肝臓の胆管上皮においても発現しており, 生体内において一種の化学受容体として機能していると推測されている. これまでに我々はヒトT1R3の転写の活性化に転写因子C/EBPβが関与していることを報告した. しかしながらT1R2の転写調節機構に関しては殆ど明らかになっていない. そこで本研究ではヒト胆管由来細胞株HuCCT1をT1R2発現細胞のモデルとしてT1R2のプロモーター領域の解析を行った. ルシフェラーゼアッセイ法によりヒトT1R2のプロモーター領域の検索を行ったところ, 開始コドン上流1256bpから下流200bpの領域にプロモーター領域が含まれることが明らかになった. 次に本プロモーター領域中の転写活性化領域の検索を行ったところ, 2ヵ所の転写活性化領域が存在することが明らかなった.
ISSN:0368-6833