NO.7 致死的不整脈発症要因としてのリアノジン受容体機能異常

ARVCやCPVTでみられる致死的不整脈の一部は, リアノジン受容体(RyR2)のアミノ酸突然変異に起因している. 今回我々は, ドメインペプチド(DP)を用いて, 突然変異でみられるのと同様にCa leakを誘導することで不整脈発症機序の解明を試みた. その結果, RyR2のN-terminal domain内の突然変異部位を含むDPはチャネル制御に関わる特定domainの連関障害を生じ, Ca2+leak/sparkを生じることが判明した. RyR2内のN-terminal, Centralの2箇所の特定domainは互いに連関することによりチャネル開閉機能を制御し, 両domainの連関...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in山口医学 Vol. 56; no. 3; p. 93
Main Authors 立石裕樹, 矢野雅文, 徐暁娟, 大野誠, 内海仁志, 野間利至, 望月守, 小林茂樹, 山本健, 大草知子, 松崎益徳
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 山口大学医学会 30.06.2007
Yamaguchi University Medical Association
Online AccessGet full text
ISSN0513-1731

Cover

More Information
Summary:ARVCやCPVTでみられる致死的不整脈の一部は, リアノジン受容体(RyR2)のアミノ酸突然変異に起因している. 今回我々は, ドメインペプチド(DP)を用いて, 突然変異でみられるのと同様にCa leakを誘導することで不整脈発症機序の解明を試みた. その結果, RyR2のN-terminal domain内の突然変異部位を含むDPはチャネル制御に関わる特定domainの連関障害を生じ, Ca2+leak/sparkを生じることが判明した. RyR2内のN-terminal, Centralの2箇所の特定domainは互いに連関することによりチャネル開閉機能を制御し, 両domainの連関障害はチャネル感受性を亢進し致死性不整脈を誘発しうる可能性が示唆された.
ISSN:0513-1731