14. AVタキストスコープを用いた疲労度測定の試み-大学生を対象とした反応時間の測定

今回我々は, 視覚刺激と疲労の関係の分析に資する基礎データを得る目的で, AVタキストスコープを用いた実験を行った. 被検者は大学1年生45名であり, 刺激の呈示コントロールには岩通アイセック社のAVタキストスコープを使用し, 反応キーユニットを使用して反応時間の計測を行った. その結果を前後半に分けて検討したが, どちらにおいても平均反応時間と正答率には有意な相関関係を認めなかった. このことより, 正答率が反応時間の長短に影響されていないことが示唆された. また前半に比べて後半には誤答数が少なかったが, このことは「慣れ」を示している可能性がある. これらの結果が, 今回の被験者である大学...

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Published in産業衛生学雑誌 Vol. 48; no. 1; p. 48
Main Authors 鈴江毅, 國本政子, 須那滋, 万波俊文, 平尾智広, 實成文彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本産業衛生学会 20.01.2006
公益社団法人日本産業衛生学会
Japan Society for Occupational Health
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ISSN1341-0725

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Summary:今回我々は, 視覚刺激と疲労の関係の分析に資する基礎データを得る目的で, AVタキストスコープを用いた実験を行った. 被検者は大学1年生45名であり, 刺激の呈示コントロールには岩通アイセック社のAVタキストスコープを使用し, 反応キーユニットを使用して反応時間の計測を行った. その結果を前後半に分けて検討したが, どちらにおいても平均反応時間と正答率には有意な相関関係を認めなかった. このことより, 正答率が反応時間の長短に影響されていないことが示唆された. また前半に比べて後半には誤答数が少なかったが, このことは「慣れ」を示している可能性がある. これらの結果が, 今回の被験者である大学生という集団のみで認められる結果なのか, あるいは疲労を伴う作業の前後ではどう変化するか等, 今後さらに多方面から検討していく予定である.
ISSN:1341-0725