4.自己変容プログラムBOOCS法のメンタルヘルスケアへの応用~Relax & Refreshの実際とその効果

これまでBOOCS法が肥満や高脂血症などの改善に有効であることを明らかにするとともに, 精神心理状態を十分把握することが肥満治療にも必須であることを報告した. 一方メンタルヘルス対策としてBOOCS原理に基づいたRelax & Refresh(R&R)プログラムを実行してきた. その効果について検討を加えたので報告する. 初回時に質問紙法により精神神経疲労度を測定した結果, 56.5%の者が治療必要と判定された. 1年後, 事後フォロー時に治療必要と判定された者の頻度は, 初回時に比較し有意に軽減していた. さらに介入群は非介入群に比較して治療必要と判定された者の頻度が有意に低...

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Published in産業衛生学雑誌 Vol. 46; no. 6; p. 234
Main Authors 井ノ畑タツヱ, 福光ミチ子, 千々岩智香子, 斉藤和之, 藤野武彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本産業衛生学会 20.11.2004
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Summary:これまでBOOCS法が肥満や高脂血症などの改善に有効であることを明らかにするとともに, 精神心理状態を十分把握することが肥満治療にも必須であることを報告した. 一方メンタルヘルス対策としてBOOCS原理に基づいたRelax & Refresh(R&R)プログラムを実行してきた. その効果について検討を加えたので報告する. 初回時に質問紙法により精神神経疲労度を測定した結果, 56.5%の者が治療必要と判定された. 1年後, 事後フォロー時に治療必要と判定された者の頻度は, 初回時に比較し有意に軽減していた. さらに介入群は非介入群に比較して治療必要と判定された者の頻度が有意に低値を示した. 一方1年後に治療不要群の18.1%が治療必要となったが, 治療必要群の34.3%が治療不要になった. また一方では事後フォローの重要性を示唆する結果を得た. 以上の結果はBOOCS法に基づいたR&Rヘルスセミナーが新たなメンタルヘルスケアとして有効であることを示唆する.
ISSN:1341-0725