1. ポーセレン・ラミネートベニアとポーセレン・インレーの適合性に及ぼす耐火模型材の熱的挙動

ポーセレンと耐火模型材の加熱・冷却による熱膨張・収縮曲線, 繰り返し焼成による寸法変化がポーセレン・ラミネートベニアおよびポーセレン・インレーの適合性に及ぼす影響を検討した. 修復物-窩壁間の間隙についは, ベニアでは60~120μm, インレーでは20~80μmであった. 水を添加した耐火模型材で作製したインレーの間隙は小さくなる傾向にあった. 耐火模型材の寸法変化は指定の粉液比に水を添加したものは収縮が大きく, 熱膨張・収縮曲線が低温側にシフトした. ポーセレン昇温時の熱膨張曲線は耐火模型材のそれとほぼ一致していた. 適合性には耐火模型材の寸法変化と冷却時のポーセレンの大きな収縮が影響を与...

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Published in九州歯科学会雑誌 Vol. 62; no. 5; p. 154
Main Author 大田高史
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 九州歯科学会 25.01.2009
Kyushu Dental Society
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ISSN0368-6833

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Summary:ポーセレンと耐火模型材の加熱・冷却による熱膨張・収縮曲線, 繰り返し焼成による寸法変化がポーセレン・ラミネートベニアおよびポーセレン・インレーの適合性に及ぼす影響を検討した. 修復物-窩壁間の間隙についは, ベニアでは60~120μm, インレーでは20~80μmであった. 水を添加した耐火模型材で作製したインレーの間隙は小さくなる傾向にあった. 耐火模型材の寸法変化は指定の粉液比に水を添加したものは収縮が大きく, 熱膨張・収縮曲線が低温側にシフトした. ポーセレン昇温時の熱膨張曲線は耐火模型材のそれとほぼ一致していた. 適合性には耐火模型材の寸法変化と冷却時のポーセレンの大きな収縮が影響を与えていることが示唆された.
ISSN:0368-6833