4.夜間覚醒時にとる仮眠の開始時刻と持続時間がパフォーマンスに与える影響

本研究は, 夜間にとる仮眠の効果を仮眠取得開始時刻と持続時間の側面から検討した. 朝型, 夜型テストによって中間型を示した12名の男性(平均年齢21.6±2.8歳)を被験者として採用した. 実験条件は, 仮眠取得が0時から1時間と2時間, 4時から1時間と2時間, 仮眠なしの5条件を設定した. 測定項目は, 行動的指標として視覚的ヴィジランステスト, 心理的指標として「自覚症しらべ」を約1時間ごとに測定した. 睡眠時には睡眠脳波を測定した. 実験結果より, 1)仮眠持続時間に関しては, 60分よりも120分取得した方が良好な結果を示していたこと, 2)仮眠取得時刻帯に関しては, 120分取得で...

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Published in産業衛生学雑誌 Vol. 48; no. 2; p. 67
Main Authors 久保智英, 武山英麿, 松元俊, 榎原毅, 村田健三郎, 城憲秀, 井谷徹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本産業衛生学会 20.03.2006
公益社団法人日本産業衛生学会
Japan Society for Occupational Health
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ISSN1341-0725

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Summary:本研究は, 夜間にとる仮眠の効果を仮眠取得開始時刻と持続時間の側面から検討した. 朝型, 夜型テストによって中間型を示した12名の男性(平均年齢21.6±2.8歳)を被験者として採用した. 実験条件は, 仮眠取得が0時から1時間と2時間, 4時から1時間と2時間, 仮眠なしの5条件を設定した. 測定項目は, 行動的指標として視覚的ヴィジランステスト, 心理的指標として「自覚症しらべ」を約1時間ごとに測定した. 睡眠時には睡眠脳波を測定した. 実験結果より, 1)仮眠持続時間に関しては, 60分よりも120分取得した方が良好な結果を示していたこと, 2)仮眠取得時刻帯に関しては, 120分取得できるならば後半の4時からが, 60分ならば前半の0時の方が良好な結果を示していたこと, 3)4時から5時まで仮眠をとった条件では睡眠慣性の影響が強く見られたこと, の3点が示唆された.
ISSN:1341-0725