1. 国立病院機構西群馬病院緩和ケア病棟における遺族会「はなみずきの会」の活動

遺族ケアは, ホスピス・緩和ケアの重要な働きの一つとして位置づけられている. 緩和ケアは, “患者と死別した後も, 家族の苦難への対処を支援する体制をとる”ことを世界保健機構(WHO)では明示している. わが国の多くのホスピス・緩和ケア病棟において, 様々な遺族ケアの取り組みが行われている. しかし, ホスピス・緩和ケア病棟における遺族ケアに関して, 標準化された方法はなく, 各施設の判断と工夫によって実施されているのが現状である. 当病棟では死別後の遺族ケアとして, 3ヶ月後のハガキ送付と遺族会「はなみずきの会」を開催している. 当病棟の遺族会の目的は, (1)遺族のグリーフワークの状況を知...

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Published inTHE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 55; no. 4; pp. 407 - 408
Main Author 大井寿美江
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 北関東医学会 01.11.2005
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Summary:遺族ケアは, ホスピス・緩和ケアの重要な働きの一つとして位置づけられている. 緩和ケアは, “患者と死別した後も, 家族の苦難への対処を支援する体制をとる”ことを世界保健機構(WHO)では明示している. わが国の多くのホスピス・緩和ケア病棟において, 様々な遺族ケアの取り組みが行われている. しかし, ホスピス・緩和ケア病棟における遺族ケアに関して, 標準化された方法はなく, 各施設の判断と工夫によって実施されているのが現状である. 当病棟では死別後の遺族ケアとして, 3ヶ月後のハガキ送付と遺族会「はなみずきの会」を開催している. 当病棟の遺族会の目的は, (1)遺族のグリーフワークの状況を知り, サポートする. (2)大切な人を亡くした体験や死別後の悲嘆のプロセスを遺族同士分かち合う場を提供する. (3)入院中の患者・家族の思い, 大切な人を失った遺族の気持ちをしり, 今後の看護にいかす. としている. 当病棟における遺族会の実施方法・課題を含め遺族会の活動状況について報告する.
ISSN:1343-2826