11. 携帯電話の着信音を作成する労働者がヘッドホンから曝露されている音圧レベルの評価

【目的】定常的にヘッドホンを使用する労働者が, ヘッドホンから曝露されている音圧レベルを測定・評価すること. 使用するヘッドホンの種類による曝露音圧レベルの差を評価すること. 【方法】某事業所で携帯電話の着信音等の作成・検証作業に従事する労働者23名(平均年齢27.4±3.6歳)を対象に, 人工耳およびPULSE音響解析器を使用し, 曝露音圧の測定および解析を行った. 【結果】23名中4名で曝露音圧が85dBA以上であった. Circum-aural typeのヘッドホンと比較して, Supra-aural typeのヘッドホンの方が曝露音圧が高かった(p=0.008, t検定, SPSS)....

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Published in産業衛生学雑誌 Vol. 50; no. 5; p. 154
Main Authors 掛井真純, 中尾智, 永田昌子, 川波祥子, 筒井隆夫, 佐藤教昭, 井上仁郎, 堀江正知
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本産業衛生学会 20.09.2008
公益社団法人日本産業衛生学会
Japan Society for Occupational Health
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ISSN1341-0725

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Summary:【目的】定常的にヘッドホンを使用する労働者が, ヘッドホンから曝露されている音圧レベルを測定・評価すること. 使用するヘッドホンの種類による曝露音圧レベルの差を評価すること. 【方法】某事業所で携帯電話の着信音等の作成・検証作業に従事する労働者23名(平均年齢27.4±3.6歳)を対象に, 人工耳およびPULSE音響解析器を使用し, 曝露音圧の測定および解析を行った. 【結果】23名中4名で曝露音圧が85dBA以上であった. Circum-aural typeのヘッドホンと比較して, Supra-aural typeのヘッドホンの方が曝露音圧が高かった(p=0.008, t検定, SPSS). 環境騒音は全職場で60dBA未満であった. 【考察】ヘッドホンからの曝露音圧が85dBAを超えている労働者も存在し, 騒音職場以外でヘッドホンを使用する場合でも, 騒音による健康障害を引き起こす可能性が示唆された. Supra-aural typeのヘッドホンからの曝露音圧が高かった理山の1つとして, 密着性・遮音性が低いためだと考えた.
ISSN:1341-0725