2.長径8.5cmの胃腺腫を切開・剥離法にて一括切除しえた一症例

【症例】78歳男性. 【既往歴】平成1年2月胃切開polypectomy(atypical tubular adenoma), 術後性腸閉塞. 【現病歴】平成15年9月10日発熱, 嘔吐にて前橋協立病院に救急搬送. 腸閉塞のため入院加療となったが, 9月18日肝機能障害出現し, 腹部CTで総胆管結石認め, 加療目的に9月24日当科紹介. 9月24日のGIFで, 角部～角上後壁にIIa+IIc病変認め, 生検の結果Group III(tubular adenoma, severe atypia)であった. 10月20日総胆管結石および胃腺腫加療のため入院となった. 総胆管結石治療後状態が安定し,...

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Published inTHE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 54; no. 4; p. 351
Main Authors 飯塚春尚, 小野里康博, 荒川和久, 滝澤大地, 大山達也, 新井弘隆, 石原弘, 阿部毅彦, 須納瀬豊, 田中俊之, 富澤直樹, 安藤立正, 小川哲史, 伊藤秀明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 北関東医学会 01.11.2004
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Summary:【症例】78歳男性. 【既往歴】平成1年2月胃切開polypectomy(atypical tubular adenoma), 術後性腸閉塞. 【現病歴】平成15年9月10日発熱, 嘔吐にて前橋協立病院に救急搬送. 腸閉塞のため入院加療となったが, 9月18日肝機能障害出現し, 腹部CTで総胆管結石認め, 加療目的に9月24日当科紹介. 9月24日のGIFで, 角部～角上後壁にIIa+IIc病変認め, 生検の結果Group III(tubular adenoma, severe atypia)であった. 10月20日総胆管結石および胃腺腫加療のため入院となった. 総胆管結石治療後状態が安定し, 10月28日胃腺腫ESD(Endoscopic submucosal dissection)を行った. 全周マーキングの後ヒアルロン酸ナトリウムを粘膜下層に注入. 全周切開を行い, 剥離を行った. 使用器具はITナイフ, フレックスナイフ, フックナイフを状況に合わせて使用した. 摘除標本では, 長径8.5cmの胃腺腫を完全一括切除されていた. 一部にsevere atypiaを認めたが, 癌は認めなかった. 今回巨大な胃腺腫を一括切除し, 十分な病理学的な評価ができたため, 映像も含めここに報告した.
ISSN:1343-2826