2.健診時の問診票からみた一企業のメンタルヘルスについて

【はじめに】労働者健康状況調査によると, 働く人の6割以上が仕事のストレスを抱えている. 「事業所における労働者の心の健康づくりのための指針」では, 4つのケアの推進を企業に求めている. 当センターで, 健診時の問診票を利用して事後指導を行い, 企業に働きかけを行う機会を得たので報告する. 【対象と方法】T社従業者347名, 健診当日の問診票により, 行動パターン度とストレス度を調査した. 【結果】行動パターン度は, タイプA23.6%で年齢による有意差はなかった. ストレス度に関しては, 年齢別の有意差はなかったものの, 若い年齢ほどストレス度が大きい傾向にあった. ストレスの大きさは行動パ...

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Published in産業衛生学雑誌 Vol. 47; no. 2; pp. 99 - 100
Main Authors 篠藤ひとみ, 鼻岡理恵, 阿部和弘, 丸橋 暉
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本産業衛生学会 01.03.2005
公益社団法人日本産業衛生学会
Japan Society for Occupational Health
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ISSN1341-0725

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Summary:【はじめに】労働者健康状況調査によると, 働く人の6割以上が仕事のストレスを抱えている. 「事業所における労働者の心の健康づくりのための指針」では, 4つのケアの推進を企業に求めている. 当センターで, 健診時の問診票を利用して事後指導を行い, 企業に働きかけを行う機会を得たので報告する. 【対象と方法】T社従業者347名, 健診当日の問診票により, 行動パターン度とストレス度を調査した. 【結果】行動パターン度は, タイプA23.6%で年齢による有意差はなかった. ストレス度に関しては, 年齢別の有意差はなかったものの, 若い年齢ほどストレス度が大きい傾向にあった. ストレスの大きさは行動パターン度のタイプAに有意に高かった. 役職別では, 行動パターン度で有意差はなかったが, 役職が上がるほどタイプAが増加していた. ストレス度は係長職に大きい傾向にあった. 【結語】今回の調査では, 行動パターン度「タイプA型」の方がストレス度が大きかった. 従業者への教育, 啓発, 事業場への働きかけを継続していきたい.
ISSN:1341-0725