文字列の判断課題実行時の事象関連電位について

ヒトが外界からの刺激を認識, 判断して自身の行動を決定する過程は, 大脳神経系の活動を観察することにより客観的に把握することができる. そこで, 本論文では2種類の文字列のどちらが適当かを判断する課題を与え, 事象関連電位の変化を明らかにし, 文字情報がどのように分析されるかを調べた. 2個の文字刺激の場合, 比較と判断に関係するピークはP260, P410であると類推された. そして, 文字を見る→文字の意味を解釈する→どちらが問題に該当しているかを比較する→自分のとるべき行動を判断する→行動する, という思考の流れが推察された....

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Published in行動計量学 Vol. 31; no. 2; p. 137
Main Authors 渋川美紀, 船田眞里子, 二宮理憲
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本行動計量学会 10.09.2004
The Behaviormetric Society of Japan
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ISSN0385-5481

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Summary:ヒトが外界からの刺激を認識, 判断して自身の行動を決定する過程は, 大脳神経系の活動を観察することにより客観的に把握することができる. そこで, 本論文では2種類の文字列のどちらが適当かを判断する課題を与え, 事象関連電位の変化を明らかにし, 文字情報がどのように分析されるかを調べた. 2個の文字刺激の場合, 比較と判断に関係するピークはP260, P410であると類推された. そして, 文字を見る→文字の意味を解釈する→どちらが問題に該当しているかを比較する→自分のとるべき行動を判断する→行動する, という思考の流れが推察された.
ISSN:0385-5481