B-4 血液神経関門を構成する内皮細胞におけるtransporter発現解析

【背景, 目的】血液脳関門(BBB)を構成する血管内皮細胞では種々のtransporterが発現し積極的な物質の能動輸送を行っている. 血液神経関門(BNB)でも同様のシステムの存在が予想されるが, BNBでのtransporter発現に関する知見は現時点では皆無である. 今回我々はBNBを構成する血管内皮細胞におけるtransporterの発現を解析した. 【方法】温度感受性SV40ラージT抗原(tsA58)transgenic ratの坐骨神経から神経内膜内微小血管内皮細胞(PnMEC)を単離した. RT-PCRにて各種transporterの発現を解析した. 【結果, 考察】P-gp,...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in山口医学 Vol. 55; no. 6; p. 202
Main Authors 安部真彰, 佐野泰照, 清水文崇, 中山寛人, 前田敏彦, 寺崎哲也, 帯刀益夫, 高橋利一, 上田正次, 神田 隆
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 山口大学医学会 31.12.2006
Yamaguchi University Medical Association
Online AccessGet full text
ISSN0513-1731

Cover

More Information
Summary:【背景, 目的】血液脳関門(BBB)を構成する血管内皮細胞では種々のtransporterが発現し積極的な物質の能動輸送を行っている. 血液神経関門(BNB)でも同様のシステムの存在が予想されるが, BNBでのtransporter発現に関する知見は現時点では皆無である. 今回我々はBNBを構成する血管内皮細胞におけるtransporterの発現を解析した. 【方法】温度感受性SV40ラージT抗原(tsA58)transgenic ratの坐骨神経から神経内膜内微小血管内皮細胞(PnMEC)を単離した. RT-PCRにて各種transporterの発現を解析した. 【結果, 考察】P-gp, GLUT1といった脳微小血管内皮細胞に発現するtransporterは, BNB構成内皮細胞にも同様に発現していることが明らかになった. 今後, 各種transporterの解析をすすめBBBとBNBの相違点を明らかにする.
ISSN:0513-1731