5. 体外式人口呼吸器の原式コルセットの使用状況

• Published in: リハビリテーション医学 Vol. 26; no. 5; p. 387
• Main Authors: 畑野栄治, 宗重博, 原崇, 福原千史, 福原宏平, 黒木秀尚, 上田久司, 望月由, 生田義和
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 日本リハビリテーション医学会 18.09.1989
• ISSN: 0034-351X

原式コルセットの使用状況に関するアンケートを行い, 4施設からDuchenne型筋ジス14症例についての回答を得たのでその結果を報告する. 1)原式を使用している患者の状況年齢は最低15歳, 最高27歳, 平均21歳である. 機能障害度は全例8であり, %VCは最低4%, 最高13%, 平均9.5%である. PaCO2は最低48.5mmHg, 最高88.2mmHg, 平均61.5mmHg, PaO2は最低47.3mmHg, 最高85.9mmHg, 平均69.8mmHgである. 1日の使用時間は30分から18時間であり, 平均12時間である. 2)コルセットの性能について体への適合性：「なんとか苦労をして合わす」が2施設, 「よく合う」が2施設である. コルセットによる圧迫感：「圧迫のために使えない」が1施設, 「圧迫はあるがだましだまし使っている」が1施設, 「圧迫があっても気にならない」が2施設である. 空気洩れ：「対策に困っている」が1施設, 「タオルなどをつめてなんとか対処している」が3施設効果の内訳を見ると「PaCO2の改善」が7例, 「意識状態・チアノーゼの改善」が6例, 「呼吸困難減少・患者の不安感減少・よく眠れるようになった」がそれぞれ4例, 「PaO2改善」が3例である. 原式コルセットでは, 空気漏れを防止するための圧迫作用が逆に, 患者には不愉快な圧迫感になったようである. なお, ご協力頂いた国立療養所原病院宇多野病院, 西別府病院, 府病院, 沖縄病院に深謝する. 質問 帝京大市原病院 加倉井周一(座長)：この装置の適応患者にはかなりの側後彎胸郭の変形などがあると思われるが, どの程度の対応が可能でしょうか.