1.乳癌を合併した葉状腫瘍の1例
症例は51歳, 女性. 2000年6月乳房腫瘤を自己触知当センター受診. 6月29日乳腺超音波検査では3.4×2.8×2.3cmの腫瘤を認め, fine needle aspiration cytology(以下FNAC)にてfibroadenomaと診断され経過観察となった. この時の血清CEAは3.8ng/mlであった, 同年10月12日腫瘤は4.3×3.9×2.7cmと増大傾向を認めるもFNACではfibroadenomaであり経過観察となった. 2001年8月より増大傾向を認め12月28日10cm大の腫瘤となり, 血清CEAは7.4ng/mlと上昇していた. Core needle b...
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Published in | THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 53; no. 2; p. 209 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
北関東医学会
01.05.2003
Kitakanto Medical Society |
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ISSN | 1343-2826 |
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Summary: | 症例は51歳, 女性. 2000年6月乳房腫瘤を自己触知当センター受診. 6月29日乳腺超音波検査では3.4×2.8×2.3cmの腫瘤を認め, fine needle aspiration cytology(以下FNAC)にてfibroadenomaと診断され経過観察となった. この時の血清CEAは3.8ng/mlであった, 同年10月12日腫瘤は4.3×3.9×2.7cmと増大傾向を認めるもFNACではfibroadenomaであり経過観察となった. 2001年8月より増大傾向を認め12月28日10cm大の腫瘤となり, 血清CEAは7.4ng/mlと上昇していた. Core needle biopsy(以下CNB)でbenign phyllodes tumorと診断され2002年2月14日腫瘍摘出術を施行した. 病理診断ではbenign phyllodes tumorであったが腫瘍内に1.9×0.7cmの乳頭腺管癌を認めた, CEAは3.0ng/mlと減少し断端は陰性であったが残存乳房に放射線治療を施行した. 良性葉状腫瘍と線維腺腫のFNACでの鑑別は困難なことが多く, 良性葉状腫瘍に乳癌が合併することは稀であり文献的考察も加え報告する. |
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ISSN: | 1343-2826 |