NO.7 2型糖尿病患者における残存膵β細胞量の評価

グルカゴンは膵β細胞に直接作用し, インスリン分泌を促進する. そのためグルカゴン負荷試験(以下G試験)は糖尿病患者の残存膵β細胞量を推定する方法として捉えられているが, 治療に反映できる明確な指標がない. 今回我々は, 当科に入院した2型糖尿病患者130名に対しG試験を施行し, 負荷前後の血中C-ペプチドの差である△CPRを残存膵β細胞量の目安と考え, △CPRとBody Mass index, 糖尿病罹病期間やインスリン抵抗性の指標であるHOMA(homeostasis model assessment insulin resistance), 治療内容, 血糖コントロール状況との相関につ...

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Published in山口医学 Vol. 55; no. 2/3; pp. 94 - 95
Main Authors 中林容子, 野見山淳, 近藤学, 佐藤由衣, 宮本幸子, 福田尚文, 太田康晴, 安藤寿彦, 鶴政俊, 江本政広, 松原淳, 奥屋茂, 谷澤幸生
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 山口大学医学会 30.06.2006
Yamaguchi University Medical Association
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ISSN0513-1731

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Summary:グルカゴンは膵β細胞に直接作用し, インスリン分泌を促進する. そのためグルカゴン負荷試験(以下G試験)は糖尿病患者の残存膵β細胞量を推定する方法として捉えられているが, 治療に反映できる明確な指標がない. 今回我々は, 当科に入院した2型糖尿病患者130名に対しG試験を施行し, 負荷前後の血中C-ペプチドの差である△CPRを残存膵β細胞量の目安と考え, △CPRとBody Mass index, 糖尿病罹病期間やインスリン抵抗性の指標であるHOMA(homeostasis model assessment insulin resistance), 治療内容, 血糖コントロール状況との相関について検討した. また△CPRとG試験後の血糖コントロールの変化や治療内容の変化について関連がないか検討した. さらに上記のうち20名について, 約1年後にG試験を再度行い, △CPRの変化について検討した.
ISSN:0513-1731