2. 下顎骨仮骨延長法におけるBMPとSmadの動態

下顎骨仮骨延長法におけるSmadの動態を明らかにする. ラットを用い, 全身麻酔下に延長装置を装着し, 5日間の待機期間の後, 8日間(3.2mm)の延長を行った. 骨切り後3日目, 延長終了直後, 延長終了7, 14, 21, 28日後に安楽死させた. Smad1,5,8とBMP2,4を免疫組織学的に観察した. 骨折モデルは骨折後14日目, 21日目および28日目に安楽死させ, 観察した. BMP2,4とSmad1,5,8の発現は, 延長終了7日後, 14日後をピークとして, 徐々に減少した. また骨折モデルでは, 28日目にはSmadおよびBMPともに認められなかったが, 仮骨延長法では骨...

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Published in九州歯科学会雑誌 Vol. 61; no. 2/3; pp. 98 - 99
Main Author Amit Khanal
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 九州歯科学会 25.09.2007
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Summary:下顎骨仮骨延長法におけるSmadの動態を明らかにする. ラットを用い, 全身麻酔下に延長装置を装着し, 5日間の待機期間の後, 8日間(3.2mm)の延長を行った. 骨切り後3日目, 延長終了直後, 延長終了7, 14, 21, 28日後に安楽死させた. Smad1,5,8とBMP2,4を免疫組織学的に観察した. 骨折モデルは骨折後14日目, 21日目および28日目に安楽死させ, 観察した. BMP2,4とSmad1,5,8の発現は, 延長終了7日後, 14日後をピークとして, 徐々に減少した. また骨折モデルでは, 28日目にはSmadおよびBMPともに認められなかったが, 仮骨延長法では骨切り後28日目の延長終了14日後でも認められた. これらの結果から, Smad1,5,8はBMP2,4の発現に関与しており, 骨の修復に重要な役割を担っていることが示唆された. 延長にかかるmechanical tension stressはBMPsやSmadの発現に影響を及ぼすことが示唆された.
ISSN:0368-6833