第3回汎太平洋産業人間工学会議に出席して -汎太平洋産業人間工学会の流れ
今日, 国際会議と称する会議は際限なくと感じられるほど, 世界各地のいたる所で開催されている. しかも, 会議内容も従来の定められた学問領域では分類できない状況を呈した, いわゆる学際性に富んだものである. 真に, 開催地も討議内容もともに"over the border"の時代に突入している. 標題の「汎太平洋産業人間工学会議」に関しても, "そんな国際会議があったの?!"とわが眼を疑う会員諸兄も多いかと推測される. そもそもこの会議は, 労働の場における人間工学的諸問題について様々な領域より英知を結集して, 学際的見地からあらゆる対応策を検討していく...
Saved in:
Published in | 人間工学 Vol. 31; no. 2; pp. 169 - 170 |
---|---|
Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本人間工学会
15.04.1995
|
Online Access | Get full text |
ISSN | 0549-4974 |
Cover
Summary: | 今日, 国際会議と称する会議は際限なくと感じられるほど, 世界各地のいたる所で開催されている. しかも, 会議内容も従来の定められた学問領域では分類できない状況を呈した, いわゆる学際性に富んだものである. 真に, 開催地も討議内容もともに"over the border"の時代に突入している. 標題の「汎太平洋産業人間工学会議」に関しても, "そんな国際会議があったの?!"とわが眼を疑う会員諸兄も多いかと推測される. そもそもこの会議は, 労働の場における人間工学的諸問題について様々な領域より英知を結集して, 学際的見地からあらゆる対応策を検討していくという"解決指向型の人間工学会議"を目指して設立されたものである. いわゆる受身から攻めの人間工学への転換を図り, 産業・労働の場面により役立つ実践的人間工学の検討の場として位置づけられた. そしてもうひとつの目的は, アジアにおける産業人間工学活動の体系的協力体制を培うことであり, 欧米からの科学技術の吸収に端を発したアジアの人間工学に, 東洋の精神的文明を加味した新しい人間工学の発想を目指している. |
---|---|
ISSN: | 0549-4974 |