NO.10 ハンチントン病(HD)関連蛋白質(HAP1)と球脊髄性筋萎縮症(SBMA)由来ポリグルタミン(PG)鎖伸長Androgen receptor(AR)との細胞下における相互関連
HAP1は, huntingtinにPG鎖長依存的に結合し, HDに対し細胞保護的に働き, 領域特異的な変性に深く関与すると報告されている. また辺縁系などでARの発現分布と強い類似が見られ, 両者の相互関連が示唆されている. 本研究では, HAP1とARの相互関連におけるPG鎖長による影響, PG鎖伸長ARが起こす細胞死に対するHAP1の影響を明らかにするため, PG鎖正常AR, PG鎖異常伸長AR, 各ドメイン欠失mutantsを用いて, 培養細胞HEp-2, Cos7で, HAP1との共存関係を形態学的, 動画的に解析を行った. HAP1は, ARとPG鎖長依存的にligand bind...
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Published in | 山口医学 Vol. 55; no. 2/3; pp. 95 - 96 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
山口大学医学会
30.06.2006
Yamaguchi University Medical Association |
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ISSN | 0513-1731 |
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Summary: | HAP1は, huntingtinにPG鎖長依存的に結合し, HDに対し細胞保護的に働き, 領域特異的な変性に深く関与すると報告されている. また辺縁系などでARの発現分布と強い類似が見られ, 両者の相互関連が示唆されている. 本研究では, HAP1とARの相互関連におけるPG鎖長による影響, PG鎖伸長ARが起こす細胞死に対するHAP1の影響を明らかにするため, PG鎖正常AR, PG鎖異常伸長AR, 各ドメイン欠失mutantsを用いて, 培養細胞HEp-2, Cos7で, HAP1との共存関係を形態学的, 動画的に解析を行った. HAP1は, ARとPG鎖長依存的にligand binding domaimを介して細胞下で共存し, PG鎖伸長ARがDHT存在下で起こす細胞死を一部抑制していた. HAP1は, SBMA由来ARと強く相互作用し, 変異ARによる細胞死を抑制するという結果から, SBMAにおいても細胞保護的に働き, その病態に関与することが示唆される. |
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ISSN: | 0513-1731 |