10. 非肥満男性従業員の2年間におけるBMI増加と食行動, 職場ストレスとの関係
非肥満男性でBMIが1kg/m2上昇すると糖尿病の危険性が増すといわれている. また仕事に関わるストレスを感じている労働者の割合は約6割にのぼる. そこである事業場の男性従業員に2年間とも同じ質問紙を使用し体重の変化と食行動, 職場ストレスについて調査した. 2年間とも調査用紙の回答が得られかつ健康診断を受診していたベースラインでBMI24.9kg/m2以下の非肥満者122名についてBMIが減少した, 変化なしまたはBMIが1kg/m2未満の増加をした, BMIが1kg/m2以上増加した3群に分けて分析を行った. その結果, BMIが1kg/m2以上増加した人では体重増加と「満腹まで食べてしま...
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Published in | 産業衛生学雑誌 Vol. 50; no. 1; p. 22 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本産業衛生学会
20.01.2008
公益社団法人日本産業衛生学会 Japan Society for Occupational Health |
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Summary: | 非肥満男性でBMIが1kg/m2上昇すると糖尿病の危険性が増すといわれている. また仕事に関わるストレスを感じている労働者の割合は約6割にのぼる. そこである事業場の男性従業員に2年間とも同じ質問紙を使用し体重の変化と食行動, 職場ストレスについて調査した. 2年間とも調査用紙の回答が得られかつ健康診断を受診していたベースラインでBMI24.9kg/m2以下の非肥満者122名についてBMIが減少した, 変化なしまたはBMIが1kg/m2未満の増加をした, BMIが1kg/m2以上増加した3群に分けて分析を行った. その結果, BMIが1kg/m2以上増加した人では体重増加と「満腹まで食べてしまう」食行動とは強く関連していた. この食行動と緊張・不安, 抑うつは正の相関が認められ, 緊張・不安, 抑うつは仕事の要求度やコントロール度と関連が認められた. 仕事のストレスを感じている非肥満者ではお腹いっぱいまで食べる習慣が強化され体重増加につながったと考えられる. |
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ISSN: | 1341-0725 |