8.視床出血のCT分類からみた予後予測

今回, 我々は急性期リハビリテーションを行った視床出血例において入院時のCT分類を用いて, 神経学的症候および退院時Barthel Indexと転帰との関連を検討したので報告する. 【方法】2004年1月1日~12月31日の1年間に当院でリハを施行し, 退院した視床出血症例15例(平均年齢65.5歳, 男性9例, 女性6例, 平均入院期間36.9日)についてCT分類(脳卒中外科研究会1978提唱)と神経学的症候の程度によるADL評価, 転帰を検討した. 【結果】CT分類にてtype Ia(5例)Ib(1例), type IIa(5例)IIb(4例), type IIIa, bは共に0例であった...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inリハビリテーション医学 Vol. 42; no. 11; p. 791
Main Authors 竜江哲培, 住田幹男, 土岐明子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本リハビリテーション医学会 18.11.2005
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:今回, 我々は急性期リハビリテーションを行った視床出血例において入院時のCT分類を用いて, 神経学的症候および退院時Barthel Indexと転帰との関連を検討したので報告する. 【方法】2004年1月1日~12月31日の1年間に当院でリハを施行し, 退院した視床出血症例15例(平均年齢65.5歳, 男性9例, 女性6例, 平均入院期間36.9日)についてCT分類(脳卒中外科研究会1978提唱)と神経学的症候の程度によるADL評価, 転帰を検討した. 【結果】CT分類にてtype Ia(5例)Ib(1例), type IIa(5例)IIb(4例), type IIIa, bは共に0例であった. 入院時CT分類と退院時Barthel Indexは相関していた. 血腫が拡大するにつれて内包後脚の破壊, 圧迫に伴う片麻痺の程度は重度であった. 麻痺側においては右麻痺症例の方がBarthel Indexは低い傾向にあった. 【考察】脳卒中急性期リハは適切なゴール設定のためにも重要である. この時期の詳細な評価から客観的な予後予測が可能となると思われた.
ISSN:0034-351X