1. 頸髄損傷に両大腿切断を合併した患者のリハビリテーション

57歳の男性で, 頸髄損傷(C8レベル以下の完全麻痺)に大腿切断(短断端)を合併した1症例について移動方法の工夫をした. ズボンの左右の裾とズボンのうしろに紐を縫いつけ, これをはき, 紐を肩にかけて断端下肢を股関節90°屈曲位で吊り上げ固定する方法を考案し, 手掌全体でプッシュ アップできるプッシュ アップ台を用い両下肢を床から完全に離しスイングするプッシュ アップ移動(「大振歩行」)が可能となった. その結果, 前方移動は40sec/10mで, 「歩幅」は25cmであり, 段差はバックにて25cmまでクリアー可能となった. 質問 大阪労災病院 川村次郎:(1)切断の原因は. (2)切断前に...

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Published inリハビリテーション医学 Vol. 25; no. 6; p. 439
Main Authors 磯貝龍也, 高橋克寿, 北尾進, 荻野武彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本リハビリテーション医学会 18.11.1988
社団法人日本リハビリテーション医学会
The Japanese Association of Rehabilitation Medicine
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ISSN0034-351X

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Summary:57歳の男性で, 頸髄損傷(C8レベル以下の完全麻痺)に大腿切断(短断端)を合併した1症例について移動方法の工夫をした. ズボンの左右の裾とズボンのうしろに紐を縫いつけ, これをはき, 紐を肩にかけて断端下肢を股関節90°屈曲位で吊り上げ固定する方法を考案し, 手掌全体でプッシュ アップできるプッシュ アップ台を用い両下肢を床から完全に離しスイングするプッシュ アップ移動(「大振歩行」)が可能となった. その結果, 前方移動は40sec/10mで, 「歩幅」は25cmであり, 段差はバックにて25cmまでクリアー可能となった. 質問 大阪労災病院 川村次郎:(1)切断の原因は. (2)切断前に寝たきりであった理由は.
ISSN:0034-351X