5.抗CD20モノクローナル抗体(Rituximab)が有効であった進行期B細胞性リンパ腫の1例
15歳男児. 2001年8月より右上顎の違和感があり, 2002年2月, 右頬部腫脹を認めた. 悪性腫瘍が疑われ, 3月に入院となった. 入院時, 右頬部の腫脹, 腹部に圧痛を伴う腫瘤, 足背の知覚麻痺を認め, 左膝関節の進展が不可能であった. LDH, CRPが上昇し, 左傍仙骨部に骨破 壊を伴う巨大なmassを認めた. 生検の結果, FABL3タイプの芽球を多数認め, フローサイトメトリーよりCD10, 19, 20陽性Burkitt lymphomaと考えた. Chemotherapyを開始し, Radiationを併用した. しかし, 3コース終了時にも残存腫瘍を認め, 造血回復も遷延...
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Published in | THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 54; no. 4; p. 344 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
北関東医学会
01.11.2004
Kitakanto Medical Society |
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ISSN | 1343-2826 |
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Summary: | 15歳男児. 2001年8月より右上顎の違和感があり, 2002年2月, 右頬部腫脹を認めた. 悪性腫瘍が疑われ, 3月に入院となった. 入院時, 右頬部の腫脹, 腹部に圧痛を伴う腫瘤, 足背の知覚麻痺を認め, 左膝関節の進展が不可能であった. LDH, CRPが上昇し, 左傍仙骨部に骨破 壊を伴う巨大なmassを認めた. 生検の結果, FABL3タイプの芽球を多数認め, フローサイトメトリーよりCD10, 19, 20陽性Burkitt lymphomaと考えた. Chemotherapyを開始し, Radiationを併用した. しかし, 3コース終了時にも残存腫瘍を認め, 造血回復も遷延し, 7月よりRituximabの投与を開始した. その後, 腫瘍の縮小を認め, Gaシンチグラフィー, FDG-PETでも陽性所見は消失した. 治療終了後も3ヶ月以上progression freeの状態を保っており, salvage療法として有効と考えた. |
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ISSN: | 1343-2826 |