skeletal Class IIの外科的矯正手術―下顎前方移動術とロッキングプレートによる骨片固定

「はじめに」顎矯正手術は, 口腔外科医と矯正歯科医との間で治療に対する密な連携が必須な手術であり, 米国において発達してきた近代歯科矯正治療とともにその連携治療は確立してきた. 下顎枝矢状分割法は, 適応範囲の広い術式であるとは言ってもClass IIIにおける短縮とClass IIにおける伸長とは術後の安定を得るためにはメカニズムが異なっている. skeletal Class IIIの下顎枝矢状分割術については, 横江義彦先生が詳細な術式や考え方を講演していただいたので, それを踏まえてClass IIとの違いを理解していただければ幸いである. 日本では, 多くの矯正歯科医から術後の安定を得...

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Published in日本顎変形症学会雑誌 Vol. 19; no. 4; pp. 224 - 229
Main Author 高木多加志
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本顎変形症学会 15.12.2009
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ISSN0916-7048

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Summary:「はじめに」顎矯正手術は, 口腔外科医と矯正歯科医との間で治療に対する密な連携が必須な手術であり, 米国において発達してきた近代歯科矯正治療とともにその連携治療は確立してきた. 下顎枝矢状分割法は, 適応範囲の広い術式であるとは言ってもClass IIIにおける短縮とClass IIにおける伸長とは術後の安定を得るためにはメカニズムが異なっている. skeletal Class IIIの下顎枝矢状分割術については, 横江義彦先生が詳細な術式や考え方を講演していただいたので, それを踏まえてClass IIとの違いを理解していただければ幸いである. 日本では, 多くの矯正歯科医から術後の安定を得るのが難しいとされるClass II症例ではあるが, 訴訟大国である米国においては, 下顎手術の主体であり安定した治療が行われている. 私は, skeletal Class II症例に対する下顎枝矢状分割術について, 連携する歯科矯正医の考え方と治療概念も含めて述べる.
ISSN:0916-7048