NO.4 免疫グロブリンλ鎖部位特異抗体を用いたAλアミロイドーシスの免疫組織学的検討

【目的】免疫グロブリンλ鎖部位特異抗体を用いて, Aλアミロイドーシス例の免疫組織化学的検討を行い, アミロイドの沈着態度と抗体の染色性について検討する. 【方法】Aλアミロイドーシス剖検例19例(びまん型8例, 血管型11例), アミロイド蛋白不明例(びまん型)1例の肝のパラフィン切片について, 抗λ118‐134および抗λ159‐175を用いて免疫組織化学的検討を行った. 【結果】抗λ118-134は18例陽性で血管壁のアミロイドは良好に染色されたが, Disse腔のアミロイドの染色性は様々であり, 染色されない症例もあった. 抗λ159-175は17例陽性で血管壁のアミロイドの染色性は不...

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Published in山口医学 Vol. 54; no. 2/3; p. 82
Main Authors 木山真紀子, 星井嘉信, 崔丹, 河野裕夫, 神田隆, 石原得博
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 山口大学医学会 30.06.2005
Yamaguchi University Medical Association
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ISSN0513-1731

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Summary:【目的】免疫グロブリンλ鎖部位特異抗体を用いて, Aλアミロイドーシス例の免疫組織化学的検討を行い, アミロイドの沈着態度と抗体の染色性について検討する. 【方法】Aλアミロイドーシス剖検例19例(びまん型8例, 血管型11例), アミロイド蛋白不明例(びまん型)1例の肝のパラフィン切片について, 抗λ118‐134および抗λ159‐175を用いて免疫組織化学的検討を行った. 【結果】抗λ118-134は18例陽性で血管壁のアミロイドは良好に染色されたが, Disse腔のアミロイドの染色性は様々であり, 染色されない症例もあった. 抗λ159-175は17例陽性で血管壁のアミロイドの染色性は不均一であるが, Disse腔のアミロイドは良好に染色され, 不明例も陽性となった. 【考察】各抗体の染色性に差が生じる原因として, 血管壁とDisse腔で沈着しているアミロイドのアミノ酸残基数や立体構造に相違がある可能性がある.
ISSN:0513-1731