10.がん患者における倦怠感の軽減について

【目的】倦怠感はがん患者によくみられる症状のひとつでありQuality of Life(QOL)に大きな影響を与える因子でもある. しかし, 他覚的所見に欠けるため対応不足になりがちである. 倦怠感軽減には休息が関係しているといわれている. そこで, がん患者における倦怠感と睡眠の関係についての傾向を知り, 症状緩和の方法を見出す. 【方法】当院西4階病棟入院中のがんと診断されている患者を対象に, Cancer Fatigue Scale(CFS)を使用し倦怠感と睡眠についての質問紙調査をした. 調査結果と安定剤の使用の有無などについて比較検討を行った. 【結果】安定剤の使用により一部の患者で...

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Published inTHE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 54; no. 2; p. 167
Main Authors 細川舞, 伊藤さやか, 小井土沙代, 堤千冬, 伊藤郁江, 南雲一代, 若月優
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 北関東医学会 01.05.2004
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Summary:【目的】倦怠感はがん患者によくみられる症状のひとつでありQuality of Life(QOL)に大きな影響を与える因子でもある. しかし, 他覚的所見に欠けるため対応不足になりがちである. 倦怠感軽減には休息が関係しているといわれている. そこで, がん患者における倦怠感と睡眠の関係についての傾向を知り, 症状緩和の方法を見出す. 【方法】当院西4階病棟入院中のがんと診断されている患者を対象に, Cancer Fatigue Scale(CFS)を使用し倦怠感と睡眠についての質問紙調査をした. 調査結果と安定剤の使用の有無などについて比較検討を行った. 【結果】安定剤の使用により一部の患者では倦怠感が軽減したと考えられるが, 依然として多くの患者は倦怠感を強く訴えていた. 【考察】安定剤を使用するだけでは倦怠感を十分に軽減することは困難であり, 今後調査研究を重ね, より適切な倦怠感の軽減方法を見出す必要がある.
ISSN:1343-2826