3. 樹脂気孔型拡散型サンプラーの捕集速度と住居室内濃度 ―ノナナール, デカナール, ドデカン, トリデカン, 2,2,4トリメチルペンタン

平成17年「全国規模の疫学研究によるシックハウス症候群の実態と原因の解明」調査では45物質とシックハウス症候群との関連を報告している. しかし室内に多く存在すると予測されているノナナール, デカナール, ドデカン, トリデカン, 2,2,4トリメチルペンタン等は捕集速度が研究されていないため報告されていない. 捕集速度は揮発性化学物質を水に添加し, 空気で水溶液をバブリングすることで化学物質の蒸気を発生させ, 曝露チャンバー内の空気をポンプ法と拡散法とで捕集し得られた濃度を比較して求めた. ノナナール等ほか4種類の化学物質はポンプ法と拡散法とには広い範囲の濃度で有意な相関(0.9以上)が得られ...

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Published in産業衛生学雑誌 Vol. 50; no. 1; p. 26
Main Authors 河合俊夫, 永滝陽子, 山内恒幸, 岸玲子, 竹田誠, 森本兼曩, 中山邦夫, 吉村健清, 力寿雄, 田中正敏, 柴田英治, 瀧川智子, 西條泰明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本産業衛生学会 20.01.2008
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Summary:平成17年「全国規模の疫学研究によるシックハウス症候群の実態と原因の解明」調査では45物質とシックハウス症候群との関連を報告している. しかし室内に多く存在すると予測されているノナナール, デカナール, ドデカン, トリデカン, 2,2,4トリメチルペンタン等は捕集速度が研究されていないため報告されていない. 捕集速度は揮発性化学物質を水に添加し, 空気で水溶液をバブリングすることで化学物質の蒸気を発生させ, 曝露チャンバー内の空気をポンプ法と拡散法とで捕集し得られた濃度を比較して求めた. ノナナール等ほか4種類の化学物質はポンプ法と拡散法とには広い範囲の濃度で有意な相関(0.9以上)が得られ, 回帰式から捕集速度を求めると15から100ml/minが得られた. 17年度の全国調査の居間(284件)の検出率(10μg/m3以上)を計算するとトリデカンが48%, ドデカン24%, デカナール12%, ノナナール2%, 2.2.4テトラペンタンは検出されなかった.
ISSN:1341-0725
1349-533X