5.高齢者の胸髄損傷に対する内固定術後のリハビリテーション

pedicle screwによる内固定術を行った高齢者の胸髄損傷の症例を報告する. 【症例】76歳, 女性. 2004年7月に腹痛, 発熱にて腎盂炎疑いにて当院内科入院となった. 抗生物質での治療を開始していたが, 8月20日突然両下肢が動かなくなった. MRIにてTh8, 9の椎体炎, 脊髄炎を認めた. 9月1日の時点で両下肢MMT0, 感覚はTh10以下で障害されていた. 9月2日Th8, 9の椎弓切除術, Th5~9後方固定術を施行. 術後早期より硬性コルセット装着下で離床, リハビリテーションを開始. 11月から軟性コルセットとなったが, 座位バランスは不良. 11月よりコルセットを外...

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Published inリハビリテーション医学 Vol. 42; no. 5; p. 335
Main Authors 吉田直樹, 横井寛士, 土肥真意子, 高橋守正
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本リハビリテーション医学会 18.05.2005
社団法人日本リハビリテーション医学会
The Japanese Association of Rehabilitation Medicine
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ISSN0034-351X

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Summary:pedicle screwによる内固定術を行った高齢者の胸髄損傷の症例を報告する. 【症例】76歳, 女性. 2004年7月に腹痛, 発熱にて腎盂炎疑いにて当院内科入院となった. 抗生物質での治療を開始していたが, 8月20日突然両下肢が動かなくなった. MRIにてTh8, 9の椎体炎, 脊髄炎を認めた. 9月1日の時点で両下肢MMT0, 感覚はTh10以下で障害されていた. 9月2日Th8, 9の椎弓切除術, Th5~9後方固定術を施行. 術後早期より硬性コルセット装着下で離床, リハビリテーションを開始. 11月から軟性コルセットとなったが, 座位バランスは不良. 11月よりコルセットを外しているが, 座位バランスの獲得が困難である. また両上肢MMT3~4/5であるが日常生活動作は向上しなかった. 【考察】内固定術により早期離床, リハを開始できたが, 高齢, 上肢筋力不足のため動作レベルの改善はみられていない.
ISSN:0034-351X