マスキングの理論に関する討論
第45回日本聴覚医学会において磯貝豊氏より"IA法則はどのように説明されてきたか?-日本聴覚医学会編「聴覚検査の実際(南山堂)」の場合-"と題す発表があった(第31群, 116). 講演後, 「聴覚検査の実際」のなかでマスキングの項を担当した古賀慶次郎氏と演者の間で質疑応答がおこなわれたが, 時間の関係で十分な討論を行なうことができなかった. 磯貝氏は"IA法則はどのように説明されてきたか?"と題して1994年以降毎年, 日本聴覚医学会で発表してきているので, この際, 十分な議論を交わすことが必要であると考え, この演題の座長であった野村が両氏より書面...
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Published in | AUDIOLOGY JAPAN Vol. 44; no. 1; p. 73 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本聴覚医学会
28.02.2001
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ISSN | 0303-8106 |
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Summary: | 第45回日本聴覚医学会において磯貝豊氏より"IA法則はどのように説明されてきたか?-日本聴覚医学会編「聴覚検査の実際(南山堂)」の場合-"と題す発表があった(第31群, 116). 講演後, 「聴覚検査の実際」のなかでマスキングの項を担当した古賀慶次郎氏と演者の間で質疑応答がおこなわれたが, 時間の関係で十分な討論を行なうことができなかった. 磯貝氏は"IA法則はどのように説明されてきたか?"と題して1994年以降毎年, 日本聴覚医学会で発表してきているので, この際, 十分な議論を交わすことが必要であると考え, この演題の座長であった野村が両氏より書面をいただき, ここに掲載することとした. 磯貝氏の口演と抄録に対する見解 古賀慶次郎(慶応大) 1)磯貝氏のIA法則とは普通の受話器での伝音難聴の最大気導聴力レベルはその受話器での両耳間移行減衰量に等しいということと理解する. このことはマスキングでの基本的なことであるから, どのテキストにも表現の方法は異なるが基本理論として述べられたり, 述べられない場合でもマスキングの方法に採用されている. |
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ISSN: | 0303-8106 |