自由意志・決定論尺度 (The Free Will and Determinism Plus Scale : FAD+) 日本語版の作成
「目的」自由意志とは自分の理由や欲求にそって行為を選択する能力を意味している. 自由意志に関する確立した尺度は日本にまだ存在しないが, 海外では複数の尺度が作成されている(e.g., Paulhus & Carey, 2011;Rakos, Laurene, Skala, & Slane, 2008). なかでも, Paulhusらの自由意志・決定論尺度(The Free Will and Determinism Plus Scale:FAD+)は自由意志と決定論の信念を弁別し, 信頼性・妥当性が十分に検討されているという利点がある. そこで, 本研究は自由意志・決定論尺度の日...
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Published in | パーソナリティ研究 Vol. 23; no. 1; pp. 53 - 56 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本パーソナリティ心理学会
30.07.2014
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ISSN | 1348-8406 |
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Summary: | 「目的」自由意志とは自分の理由や欲求にそって行為を選択する能力を意味している. 自由意志に関する確立した尺度は日本にまだ存在しないが, 海外では複数の尺度が作成されている(e.g., Paulhus & Carey, 2011;Rakos, Laurene, Skala, & Slane, 2008). なかでも, Paulhusらの自由意志・決定論尺度(The Free Will and Determinism Plus Scale:FAD+)は自由意志と決定論の信念を弁別し, 信頼性・妥当性が十分に検討されているという利点がある. そこで, 本研究は自由意志・決定論尺度の日本語版を作成し, 尺度の因子構造を検証する. 原版の尺度は自由意志, 科学的決定論, 運命的決定論, 予測不可能性の4つの下位尺度から構成され, 自由意志の信念が強いほどLocus of Control(LOC)や協調性が高い, また正当世界信念や懲罰傾向が強いことが示されている(Carey & Paulhus, 2013;Paulhus & Carey, 2011). |
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ISSN: | 1348-8406 |