1.当院における労働年齢で発症した脳血管障害の職業復帰調査

脳卒中のリハビリテーションにおけるゴールの1つに職業復帰があり, 比較的若年の脳血管障害者を職業復帰させるための方向付けは労災病院にとって重要な命題である. 今回は当院における労働年齢で発症した脳血管障害患者の職業復帰における現状を認識把握するために調査検討を行ったのでこれを報告する. 2004年1月1日~12月31日の期間, 当院における初回のリハ医療を終了し退院した脳血管障害者で, 発症時年齢60歳以下(15~60歳)の患者を対象とし性別, 発症年齢, リハ終了時ADL, 麻痺側, 失認失行の有無, 失語症や重度の構音障害の有無, 退院時BI(Barthel Index), 退院時の転帰を...

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Published inリハビリテーション医学 Vol. 42; no. 5; p. 334
Main Authors 竜江哲培, 住田幹男, 土岐明子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本リハビリテーション医学会 18.05.2005
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Summary:脳卒中のリハビリテーションにおけるゴールの1つに職業復帰があり, 比較的若年の脳血管障害者を職業復帰させるための方向付けは労災病院にとって重要な命題である. 今回は当院における労働年齢で発症した脳血管障害患者の職業復帰における現状を認識把握するために調査検討を行ったのでこれを報告する. 2004年1月1日~12月31日の期間, 当院における初回のリハ医療を終了し退院した脳血管障害者で, 発症時年齢60歳以下(15~60歳)の患者を対象とし性別, 発症年齢, リハ終了時ADL, 麻痺側, 失認失行の有無, 失語症や重度の構音障害の有無, 退院時BI(Barthel Index), 退院時の転帰を調査した. 2004年1月1日~12月31日の期間, 当院における初回のリハ医療を終了し退院した62例で, その内訳としては男性45例, 女性17例であり, それぞれ発症時の平均年齢は52.6歳と46.4歳であった. 脳卒中病型としては脳梗塞28例, 脳出血20例, くも膜下出血10例, その他4例であった. 今回は労働年齢である15~60歳のみを対象とし調査した. その結果, 全体の職業復帰率は約22.6%であった.
ISSN:0034-351X