6.妊婦の脳出血のリハビリテーション1経験例
症例は34歳, 未経妊. 妊娠18週2日, 痙攣にて発症. (1)急性期病院にて脳動静脈奇形(AVM)による左前頭葉出血と診断. AVMは運動野にかかっていたため, 血腫除去のみ行う. 急性期に肺炎を合併したため, 気管切開術を受ける. 嚥下障害もあり経鼻経管栄養の状態. 全失語と右上下肢麻痺(BRS上肢II手指II下肢II)が残存し, (2)妊娠26週で当院へ転院となる. その後(3)妊娠35週で出産のため前院へ転院. 妊娠36週で帝王切開にて無事出産. (4)64日後に当院へ転院. (5)38日後にAVM摘出目的で前院に転院. (6)術後19日で当院へ転院となり, 90日後自宅へ退院となる...
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Published in | リハビリテーション医学 Vol. 43; no. 10; p. 696 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本リハビリテーション医学会
18.10.2006
社団法人日本リハビリテーション医学会 The Japanese Association of Rehabilitation Medicine |
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ISSN | 0034-351X |
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Summary: | 症例は34歳, 未経妊. 妊娠18週2日, 痙攣にて発症. (1)急性期病院にて脳動静脈奇形(AVM)による左前頭葉出血と診断. AVMは運動野にかかっていたため, 血腫除去のみ行う. 急性期に肺炎を合併したため, 気管切開術を受ける. 嚥下障害もあり経鼻経管栄養の状態. 全失語と右上下肢麻痺(BRS上肢II手指II下肢II)が残存し, (2)妊娠26週で当院へ転院となる. その後(3)妊娠35週で出産のため前院へ転院. 妊娠36週で帝王切開にて無事出産. (4)64日後に当院へ転院. (5)38日後にAVM摘出目的で前院に転院. (6)術後19日で当院へ転院となり, 90日後自宅へ退院となる. その間リハビリテーションを継続し, (2)の段階でT杖, プラスチックAFO使用にて監視歩行レベルまで改善. (3)の段階で気切閉鎖, 経口摂取可能となる. (4)の段階で歩行自立, ADL自立になる. (6)の段階で在宅調整を行った. 妊娠中の経管栄養管理や出産とAVM摘出術の段階に応じたリハに工夫が必要だった. |
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ISSN: | 0034-351X |