喉頭疾患
「I. はじめに」日本の医療に於ける診療所は病院との連携を基盤とし, その役割はかかりつけ医としてのプライマリーケアとされる. しかしながら, 近未来的には専門性の高い医療を追究する開業の方向性も診療所のスタイルとして必要とされると考える. 本邦初の音声に特化した個人施設として東京ボイスクリニックを開設し5年が経過した. 当クリニックにおける音声障害症例全体像と特徴ある試みを紹介する. 「II. 東京ボイスクリニックの音声障害症全体像」2010年開設以来5年間にわたり音声障害を主訴に当クリニックを受診した症例は4,238例にのぼった. これは個人施設ながら, かつて所属した東京ボイスセンター開...
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Published in | 日本耳鼻咽喉科学会会報 Vol. 119; no. 9; pp. 1252 - 1255 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本耳鼻咽喉科学会
20.09.2016
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ISSN | 0030-6622 |
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Summary: | 「I. はじめに」日本の医療に於ける診療所は病院との連携を基盤とし, その役割はかかりつけ医としてのプライマリーケアとされる. しかしながら, 近未来的には専門性の高い医療を追究する開業の方向性も診療所のスタイルとして必要とされると考える. 本邦初の音声に特化した個人施設として東京ボイスクリニックを開設し5年が経過した. 当クリニックにおける音声障害症例全体像と特徴ある試みを紹介する. 「II. 東京ボイスクリニックの音声障害症全体像」2010年開設以来5年間にわたり音声障害を主訴に当クリニックを受診した症例は4,238例にのぼった. これは個人施設ながら, かつて所属した東京ボイスセンター開設後5年間の4,075例を上回る症例数である. 専門性の高い施設に対するニーズの高さを伺わせる結果となった. 疾患および声の職業性などを検討した. 便宜上職業歌手と俳優をあわせた群をelite vocal performers (以下EVP), そのほかの声の職業性を持つ群をvocal professionals (以下VP)とした. |
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ISSN: | 0030-6622 |