心臓手術後の心臓リハビリテーションの現状 -アンケート調査から

日本胸部外科学会の調査によると心臓大血管手術件数は年々増加しており, 2001年には48, 169件であった1). そのうち先天性心疾患は9, 266件でほとんど増減はみられないが, 単独冠動脈バイパス術(20, 095件), 弁膜症手術(10, 505件), 大血管手術(6, 219件)は年々増加している. 特に冠動脈バイパス術の増加はめざましく, その中でも人工心肺装置を使わないOff-pump coronary artery bypass grafting(OPCAB)は6, 950件(34.6%)で, ここ2, 3年で急激に増加している(図1). また近年, 医療費の高騰化がめざましく...

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Published inリハビリテーション医学 Vol. 41; no. 10; pp. 654 - 659
Main Author 小山照幸
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本リハビリテーション医学会 01.10.2004
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ISSN0034-351X

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Summary:日本胸部外科学会の調査によると心臓大血管手術件数は年々増加しており, 2001年には48, 169件であった1). そのうち先天性心疾患は9, 266件でほとんど増減はみられないが, 単独冠動脈バイパス術(20, 095件), 弁膜症手術(10, 505件), 大血管手術(6, 219件)は年々増加している. 特に冠動脈バイパス術の増加はめざましく, その中でも人工心肺装置を使わないOff-pump coronary artery bypass grafting(OPCAB)は6, 950件(34.6%)で, ここ2, 3年で急激に増加している(図1). また近年, 医療費の高騰化がめざましく, これを抑制することが至上命令とされている. その対策のひとつに急性期病院での入院期間の短縮化がある. これは平均入院日数が短いほど入院基本料が高く, さらに加算もされるので病院の収益があがるという仕組である. 平均入院日数が長くなると病院の収益率は減少するため, 医療者側に入院期間の短縮化を努力させることになる.
ISSN:0034-351X