産業界の立場から

福祉用具評価・標準化の現状 日本健康福祉用具工業会は, 品質の良い福祉用具を手頃な価格で利用者に供給することを目的に, 福祉用具産業の自立を目指して平成8年6月に業界横断的な組織として設立された. 福祉用具産業は, 従来, 費用対効果, 選択の幅, 使い勝手, デザイン等に問題があるといわれており, 産業としての発展サイクルの段階としては, 製造および流通とも成長期の初期の段階にあると言われていたが, 急速に拡大していく超高齢社会に対応し, 良質で手頃な価格で供給するため, 産業基盤の整備が急務となっていた. 福祉用具の利用者にとって品質上最も重要となる福祉用具の安全性については, 従来は業界...

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Published inリハビリテーション医学 Vol. 38; no. 9; pp. 727 - 731
Main Author 清水壮一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本リハビリテーション医学会 2001
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ISSN0034-351X

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Summary:福祉用具評価・標準化の現状 日本健康福祉用具工業会は, 品質の良い福祉用具を手頃な価格で利用者に供給することを目的に, 福祉用具産業の自立を目指して平成8年6月に業界横断的な組織として設立された. 福祉用具産業は, 従来, 費用対効果, 選択の幅, 使い勝手, デザイン等に問題があるといわれており, 産業としての発展サイクルの段階としては, 製造および流通とも成長期の初期の段階にあると言われていたが, 急速に拡大していく超高齢社会に対応し, 良質で手頃な価格で供給するため, 産業基盤の整備が急務となっていた. 福祉用具の利用者にとって品質上最も重要となる福祉用具の安全性については, 従来は業界としての安全性の基準が定められていなかったり, 規格についてもJIS規格がない品目が多かったり, またJIS規格があっても実際には使われていないものが多い状況にあった.
ISSN:0034-351X