バスケットボールのフリースローの結果予測時における熟練選手の視覚探索活動

「1. 序」 バスケットボール競技において, フリースローは選手が必ず体得しなければならない基本技の一つであり, フリースローの結果は試合の勝敗に大きく関与すると言われている. その要因として, チームの全得点に対するフリースローでの得点が20から25% (Krause and Hayes, 1994)の割合を占めることや, フリースローは試合の重要な局面での投球が多いことなどが挙げられる(日本バスケットボール協会, 2002). フリースローが行われる局面においては, シュートを打つ選手(シューター)とその選手を観察する選手に分類できる. シューターの主目的はフリースローを成功させることであ...

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Published inスポーツ心理学研究 Vol. 37; no. 2; pp. 101 - 112
Main Authors 石橋千征, 加藤貴昭, 永野智久, 仰木裕嗣, 佐々木三男
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本スポーツ心理学会 2010
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ISSN0388-7014

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Summary:「1. 序」 バスケットボール競技において, フリースローは選手が必ず体得しなければならない基本技の一つであり, フリースローの結果は試合の勝敗に大きく関与すると言われている. その要因として, チームの全得点に対するフリースローでの得点が20から25% (Krause and Hayes, 1994)の割合を占めることや, フリースローは試合の重要な局面での投球が多いことなどが挙げられる(日本バスケットボール協会, 2002). フリースローが行われる局面においては, シュートを打つ選手(シューター)とその選手を観察する選手に分類できる. シューターの主目的はフリースローを成功させることであり, バスケットボール競技においては唯一, 相手選手からの干渉が少ない環境下で行われるクローズドスキル(Poulton, 1994)である. このようなシュートスキルに関する研究はこれまでも数多く報告されており, 例えば熟練者のシュートフォームの動作分析(Hudson, 1982, 1985; Miller and Bartlett, 1993; Button et al.
ISSN:0388-7014