6. 当施設における脳動静脈奇形に対する定位放射線治療の検討

【目的】当施設における脳動静脈奇形の定位放射線治療について治療成績を報告する. 【対象・方法】対象は2004年4月~2010年10月に施行された17例. 平均年齢は32.1歳, 中央値29歳(4~68歳), Spetzler Martin Grade II 1例, III 10例, IV 6例, Nidusの平均容積8.15cc, 中央値5.37cc(0.81-24.25cc), 平均最大径2.65cmだった. 平均総線量33.6Gy, 平均分割数6.76回で施行した. 閉塞の有無はMRI・MRA・CTAまたは血管造影検査にて判定した. 経過観察期間の平均は42.6ヶ月, 中央値は40ヶ月(7...

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Published inTHE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 62; no. 2; p. 230
Main Authors 山野貴史, 高橋健夫, 本戸幹人, 西村敬一郎, 新保宗史, 上野周一, 村田修, 渡部渉, 長田久人, 本田憲業
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 北関東医学会 01.05.2012
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Summary:【目的】当施設における脳動静脈奇形の定位放射線治療について治療成績を報告する. 【対象・方法】対象は2004年4月~2010年10月に施行された17例. 平均年齢は32.1歳, 中央値29歳(4~68歳), Spetzler Martin Grade II 1例, III 10例, IV 6例, Nidusの平均容積8.15cc, 中央値5.37cc(0.81-24.25cc), 平均最大径2.65cmだった. 平均総線量33.6Gy, 平均分割数6.76回で施行した. 閉塞の有無はMRI・MRA・CTAまたは血管造影検査にて判定した. 経過観察期間の平均は42.6ヶ月, 中央値は40ヶ月(7-83ヶ月)であった. 【結果】17例中11例に閉塞を認めた. 閉塞率は12ヶ月後0%(0/15), 18ヶ月後21%(3/14), 24ヶ月後50%(7/14), 30ヶ月後60%(6/10), 36ヶ月後77.8%(7/9), 48ヶ月後85.7%(6/7)であった. 有害事象は急性期に一過性脱毛が6例, 晩期に限局性T2WI高信号(自覚症状なし)が2例に認められた. 3例に再出血が認められた. 【結論】脳動静脈奇形に対する定位照射の治療成績は現時点において良好である. 至適線量・分割数については確立されておらず, 今後の検討課題と考える.
ISSN:1343-2826