結核性肛囲潰瘍の1例
症例は肛門疼痛と血性膿排出,肛囲腫脹を訴え来院した50歳の男性.最初,肛門周囲膿瘍(痔瘻)と診断したが,胸部X線撮影と胸部CTで活動性結核病変が存在したことから,肛門周囲の生検を行い,肛門結核と診断した.抗結核剤投与で良好に治癒した. 結核は減少してきたが鑑別診断としては重要な病気であり,肛門周囲膿瘍,肛門潰瘍の非定型的経過と稀な肛門病変を見た時には,本症を念頭において正確な診断を下し,不必要な手術を避けるべきである....
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Published in | 日本大腸肛門病学会雑誌 Vol. 58; no. 4; pp. 211 - 217 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | English Japanese |
Published |
日本大腸肛門病学会
01.04.2005
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Subjects | |
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ISSN | 0047-1801 1882-9619 |
DOI | 10.3862/jcoloproctology.58.211 |
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Summary: | 症例は肛門疼痛と血性膿排出,肛囲腫脹を訴え来院した50歳の男性.最初,肛門周囲膿瘍(痔瘻)と診断したが,胸部X線撮影と胸部CTで活動性結核病変が存在したことから,肛門周囲の生検を行い,肛門結核と診断した.抗結核剤投与で良好に治癒した. 結核は減少してきたが鑑別診断としては重要な病気であり,肛門周囲膿瘍,肛門潰瘍の非定型的経過と稀な肛門病変を見た時には,本症を念頭において正確な診断を下し,不必要な手術を避けるべきである. |
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ISSN: | 0047-1801 1882-9619 |
DOI: | 10.3862/jcoloproctology.58.211 |