放射・対流伝熱シミュレーション手法に関する研究

工業炉・ボイラ・ガスタービン燃焼室などの高温場における伝熱は, 放射が主体であるが, 対流効果も同時に考慮した解析が必要であることも多い. 対流による熱移動の表現は微分方程式によっているのに対し, 放射による熱移動は積分方程式により表現されているので, 双方を考慮したシミュレーションは必ずしも容易ではない. 本研究では, 高温場における放射伝熱に対してソーン法およびモンテカルロ法を適用し, 三次元を対象とし放射吸収・反射を考慮する取扱い, 対流伝熱による熱移動との複合への対応を検討した. まず, 解析対象として複雑な形状で高温場の例として工業加熱炉を選び, 温度分布を求めた. また, 同様の手...

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Published in化学工学論文集 Vol. 26; no. 2; pp. 180 - 186
Main Authors 大森, 敏明, 新井, 紀男, 岩田, 美佐男, 山口, 俊一, 平賀, 健治, 谷口, 博
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 化学工学会 10.03.2000
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ISSN0386-216X
1349-9203
DOI10.1252/kakoronbunshu.26.180

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Summary:工業炉・ボイラ・ガスタービン燃焼室などの高温場における伝熱は, 放射が主体であるが, 対流効果も同時に考慮した解析が必要であることも多い. 対流による熱移動の表現は微分方程式によっているのに対し, 放射による熱移動は積分方程式により表現されているので, 双方を考慮したシミュレーションは必ずしも容易ではない. 本研究では, 高温場における放射伝熱に対してソーン法およびモンテカルロ法を適用し, 三次元を対象とし放射吸収・反射を考慮する取扱い, 対流伝熱による熱移動との複合への対応を検討した. まず, 解析対象として複雑な形状で高温場の例として工業加熱炉を選び, 温度分布を求めた. また, 同様の手法で解析する必要のある, 低温ではあるが放射効果を無視できない室内温熱環境への検討も行った. さらに, この研究にて使用したコンピュータ・ソフトの構築についても検討した.
ISSN:0386-216X
1349-9203
DOI:10.1252/kakoronbunshu.26.180