レセプト査定減への取り組み

<はじめに>当院ではレセプト査定減対策として、保険査定減対策委員会を発足し活動してきた。平成15年度からこの名称を変更し診療報酬適正化委員会として今日に至っている。委員会は月1回開催され、そのメンバーは医師、薬剤部、検査部、医事課職員の代表者で構成している。主な検討内容は、保険情報(診療報酬改正等)の把握とレセプト査定対策である。この活動結果を医事業務にどう活かせたかを報告する。<方法> 1.委員会での決定事項を、代表者が医事課会議で各担当者へ文書・口頭・会議で周知徹底し保険請求に活かす。 2.毎月の医事課勉強会で返戻・査定情報を担当者が各自発表し能力向上、医事課の入力ミスの減少、レセプト点検...

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Published inNihon Nouson Igakukai Gakujyutu Soukai Syourokusyu Vol. 55; p. 241
Main Authors 鈴木 洋行, 吹野 陽一, 鹿島 信一, 小川 政満, 藤澤 忠光, 藤原 秀臣
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published THE JAPANESE ASSOCIATION OF RURAL MEDICINE 2006
一般社団法人 日本農村医学会
Subjects
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ISSN1880-1749
1880-1730
DOI10.14879/nnigss.55.0.241.0

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Summary:<はじめに>当院ではレセプト査定減対策として、保険査定減対策委員会を発足し活動してきた。平成15年度からこの名称を変更し診療報酬適正化委員会として今日に至っている。委員会は月1回開催され、そのメンバーは医師、薬剤部、検査部、医事課職員の代表者で構成している。主な検討内容は、保険情報(診療報酬改正等)の把握とレセプト査定対策である。この活動結果を医事業務にどう活かせたかを報告する。<方法> 1.委員会での決定事項を、代表者が医事課会議で各担当者へ文書・口頭・会議で周知徹底し保険請求に活かす。 2.毎月の医事課勉強会で返戻・査定情報を担当者が各自発表し能力向上、医事課の入力ミスの減少、レセプト点検ミスによる査定減防止に努める。 3.委員会で再審査申請が決定したレセプトについては、症状詳記を医師に依頼し医事課で点検後、保険請求する。 4.中央審査レセプトに至っては医師と事務が点検したものを委員長が最終チェックし高額レセプトの査定対策としている。<結果>年度別平均査定率をみても、平成15年度までは0.4%台で横ばい傾向であった査定率も16年度を境に減少、17年度は0.2%台となった。再審査請求も活発に行い、平成15年度は35件、16年度は79件、17年度は37件を提出したが、再審査の復活率は15年度が11.4%、16年度が16.5%、17年度が10.8%となっており全体の約1割が認められた。高額査定レセプトの査定減の減少については、平成15年度は月平均31件、平成16年度は月平均19件だったが2005年度は月平均14件に減少した。<考察>診療報酬適正化委員会の活動により、レセプト査定減防止対策として大きな成果をあげることができたが、今後も医事課職員として能力向上を目指すとともに、各部署との協力体制を強化し、検査及び投薬の過剰、血液製剤の使用量の対策、再審査請求レセプト対策などの問題点を克服し、より適正な請求に取り組んでいきたいと考える。
ISSN:1880-1749
1880-1730
DOI:10.14879/nnigss.55.0.241.0