糖尿病に対する評価・治療方法を共創する

糖尿病患者に対する理学療法の実施は,まず患者の病態把握から始まる。2 型糖尿病においては,インスリン分泌低下が主体なのか,それともインスリン抵抗性であるのかを確認し,運動療法に期待する効果を明らかにしておく必要がある。そして血糖変動の状況に加え,理学療法士として可能な身体機能の評価を行うべきである。運動療法は「運動」と「生活活動」を踏まえて立案し,座位時間の短縮に向けたアプローチも重要である。糖尿病合併症を有する症例では運動療法によって合併症の増悪をきたす可能性もあり,他のリスクも合わせて運動の種類や強度を決定する。今回,症例紹介を含め,理学療法士が行うべき糖尿病に対する理学療法評価・治療方法...

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Bibliographic Details
Published inAnnual Report of The Miyagi Physical Therrapy Association(rigaku ryoho no ayumi) Vol. 36; no. 1; pp. 3 - 11
Main Author Igaki Makoto
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published Miyagi Chapter of Japanese Physical Therapy Association 2025
公益社団法人 日本理学療法士協会宮城県理学療法士会
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ISSN0917-2688
1882-1464
DOI10.11342/mpta.36.3

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Summary:糖尿病患者に対する理学療法の実施は,まず患者の病態把握から始まる。2 型糖尿病においては,インスリン分泌低下が主体なのか,それともインスリン抵抗性であるのかを確認し,運動療法に期待する効果を明らかにしておく必要がある。そして血糖変動の状況に加え,理学療法士として可能な身体機能の評価を行うべきである。運動療法は「運動」と「生活活動」を踏まえて立案し,座位時間の短縮に向けたアプローチも重要である。糖尿病合併症を有する症例では運動療法によって合併症の増悪をきたす可能性もあり,他のリスクも合わせて運動の種類や強度を決定する。今回,症例紹介を含め,理学療法士が行うべき糖尿病に対する理学療法評価・治療方法について解説する。
ISSN:0917-2688
1882-1464
DOI:10.11342/mpta.36.3