肩峰軌道解析による肩甲帯動的評価法の開発

【目的】肩関節評価として肩甲帯単独の動的評価法は存在しない。そこで,肩甲帯の単独運動課題を設定した新しい評価法を考案した。本研究では方法論の検討段階として,新しい評価法における適切な固定方法を検討した。【方法と対象】対象者は,肩関節疾患の既往がない若年健常成人30 名とした。運動課題は座位にて肩甲帯屈曲伸展運動および挙上下制運動の2 種類とした。運動周波数は1 Hz で統制した。固定方法は①固定なし,②徒手(弱)固定,③徒手(強)固定,④ベルト固定の4 条件設けた。データ解析では肩甲帯運動および体幹の代償運動を算出した。統計解析は反復測定分散分析を用い各固定条件での比較を行った。【結果】どちら...

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Published inAnnual Report of The Miyagi Physical Therrapy Association(rigaku ryoho no ayumi) Vol. 36; no. 1; pp. 26 - 35
Main Authors 千田 悠人, Murakami Kenichi, Fujisawa Hiroyuki
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published Miyagi Chapter of Japanese Physical Therapy Association 2025
公益社団法人 日本理学療法士協会宮城県理学療法士会
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ISSN0917-2688
1882-1464
DOI10.11342/mpta.36.26

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Summary:【目的】肩関節評価として肩甲帯単独の動的評価法は存在しない。そこで,肩甲帯の単独運動課題を設定した新しい評価法を考案した。本研究では方法論の検討段階として,新しい評価法における適切な固定方法を検討した。【方法と対象】対象者は,肩関節疾患の既往がない若年健常成人30 名とした。運動課題は座位にて肩甲帯屈曲伸展運動および挙上下制運動の2 種類とした。運動周波数は1 Hz で統制した。固定方法は①固定なし,②徒手(弱)固定,③徒手(強)固定,④ベルト固定の4 条件設けた。データ解析では肩甲帯運動および体幹の代償運動を算出した。統計解析は反復測定分散分析を用い各固定条件での比較を行った。【結果】どちらの肩甲帯運動課題においても代償運動が小さいのは徒手(強)固定であった。【結語】新しい肩甲帯動的評価実施時は非検査側の鎖骨部・体幹部を徒手的に20〜30 N の力で固定することが適切と考えられる。
ISSN:0917-2688
1882-1464
DOI:10.11342/mpta.36.26